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ロックの名盤を一日一枚

これがビートルズだ

これがビートルズだ (講談社現代新書)
中山 康樹
講談社
売り上げランキング: 61300

少し前のid:subterraneanさんのブログ記事 http://d.hatena.ne.jp/subterranean/20070307/p1 で、この本について書かれているのを見た僕。いてもたってもいられなくなって次の日に本屋でこれ買って来て全213曲を最初から聴きながらこの本読んでみました。*1

はてなダイアリーで探したこちらid:ideahoard:20070126:1169820371のエントリーも興味深く読ませてもらいました。うーんなるほど、これは所謂ビートルズ解説本でなくて一人のビートルズファンの思いを一曲ずつ綴った本なんだな、と思いました。そういう意味では幾多のビートルズ本とは一線を画しています。決してこれをビートルズを聴きはじめる際のガイドブックとして使ってはいけない。

履歴書なんかに尊敬する人ジョン・レノンとか書いてた僕と違って、ポール派であることは間違いない著者ですがリアルタイムで初期ビートルズの「With the Beatles」や「A Hard Day's Night」を体験してたとしたら、本当に衝撃を受け興奮して当時はジョン・レノンというアーティストに期待という言葉を遥かに超えた末恐ろしさのようなものを感じてたのではないでしょうか。

そして中期以降の曲をあのように評価しているのは、もしかしたら著者が「こうなるべき」と考えていたジョン・レノンと彼のビートルズにならなかったからかな?彼が日本人女性と結婚するのも彼の隣でリードギターを弾いてる寡黙なギタリストがインドに向いてしまうのも、(年齢ではなく)後輩の作曲パートナーでありライバルであったベーシストが大ブレイクしてしまうのも予想外だったのか。

74年生まれで中学生からビートルズを聴きはじめた僕にとっては"Happiness Is A Warm Gun"も、"Imagine"ですらも最初からあった訳で、こういうリアルタイム体験談ってすごく興味深いんですよね。

なんていうか、僕等の世代の人達には解ってもらえるかもしれないですがデイヴ・グロールが曲作ってバンド作ったら大人気、でも僕等からすると少し違和感を感じてしまうという例のこの感覚に似てるような似てないような。

で、違うのは当時ジョンもポールも現役のビートルズだったから中山氏は「ジョンはどうしちゃったんだ?ポールは成長した!」となるのでは。

肝心の本の内容ですが「With the Beatles」は「カバー曲を聴け!」とか"Any Time At All"を「ジョンの最高傑作」とするところなど初期ビートルズの素晴らしさについて言及している部分は全く共感できます。でも"Yesterday"や"The Long And Winding Road"は僕にとって必ずしも名曲では無いですね。"Here Comes The Sun"はジョージ・ハリスンの最高傑作とは同感!

ちなみに今までの当ブログビートルズ関連エントリ一覧 http://d.hatena.ne.jp/rock_n_roller/archive?word=%2a%5bthe%20Beatles%5d

*1:おかげでmixiミュージックLast.fmのプレイリストがエラいことなってる