gold soundz blog

ロックの名盤を一日一枚

Friendly Fire | Sean Lennon

ショーン・レノンのこの2ndはすごい。


ビートルズの遺伝子を受け継いでて(比喩的な意味で)、コステロデヴィッド・ボウイなんかも通過した90〜00年代ロックというと僕にとっては理想的な音楽なのですが、この人の場合、ビートルズの、しかもジョン・レノンの本当の息子なんだからずるいよなあ。


1975年生まれってことで僕と1才しか違わないわけで同じ時代を生きて来てて、しかも半分日本人。気に入るのも当然か。


最初の方の曲はハイ・ラマズとかアップルズ・イン・ステレオっぽくもあり、4曲目"Spectacle"は歌い回しがビートルズの"Glass Onion"に少し似てたりで。そして後ろの方の曲はポウジーズとかレッドクロスみたいな90'sパワーポップ風でもあるという、もの凄いアルバムです。


こんな曲を、こんなクオリティで作れる人ってなかなか居ないと思います。絶対にもっと評価されるべき。


このアルバムついて書かれている、下記エントリーがすごく良かったです。
http://d.hatena.ne.jp/stereographika00/20080823/1219461252

今では60、70年代的な「詞とメロディーと歌だけで勝負だ!」というようなポップスは、どこの国のヒットチャートにもわずかしか見られません。

この状況こそが、昨今多い、「売れ線ではない良質なポップス」という冷静に考えれば極めて矛盾した異形のものを生んだのだといえるでしょう。

リスナーの心理としては、おそらく「流し聴きする分には心地よいけれど買うほどじゃない」という意識が働いているのだろうと推察できますが、最もわかりやすくシンプルな形式の音楽が玄人受けの音楽になっているという逆転現象は興味深いものがあります

本当に興味深いものがありますね。


フレンドリー・ファイア(DVD付)

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