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ロックの名盤を一日一枚

町田康 / きれぎれ(人間の聖)

きれぎれ (文春文庫)
きれぎれ (文春文庫)
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町田 康
文藝春秋
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一昨日のエントリー*1で書いた町田康の「人間の聖」。昨日読み終えたですけど正直こっちの方が「きれぎれ」より良かった。
圧巻だったラストシーンを一部引用すると、

俺は若い頃、人生というものは、複数の原因と結果が美しい幾何学模様を描いて交錯、重なったポイントが発光して輝くものだと思ってた。しかしこの体たらくだ。
 〜中略〜
世の中のすべての因果の曲線は、真っ直ぐな銀の直線となってものすごいスピードで昇天し始め、世界は無数の真っ直ぐな銀線で埋め尽くされた。その様を天から覗き込んでた俺が、やったじゃん。これでいいんだよ。言った瞬間、顔面に銀の直線がずぶずぶ突き刺さった。ぎゃあ。俺は叫んだ。


ここ凄いですね。自分の宅録して作ってる曲とかにもこんなかっこ良く歌詞が書けたらいいのに、とか思う。思うだけですよ。書ける訳ゃないんですが。

*1:id:rock_n_roller:20070109