gold soundz blog

ロックの名盤を一日一枚

日本代表が急に強くなった理由を考えてみた

グループリーグ突破を成し遂げたデンマーク戦はかなり衝撃的な勝ち方でした。この国の代表チームがあんなに賢くて勇敢なサッカーができるなんて正直思いもしなかった。


大会前、特に直前のイングランド戦の前までは日本のサッカーは後退してしまった、弱くなってしまった、なんて僕も思ってました。突然、上手く行き始めた理由を考えてみました。

  • 試合の巡り会わせ

今年に入って2月2日のベネズエラ戦0-0から始まって、最終戦で韓国に1-3で負けた東アジア選手権、ワールドカップ前の強化試合でもセルビアBチームに0-3、韓国にも0-2でまた負け。

結果だけで無く内容も散々だったのが、大会直前のイングランド相手にそこそこいい戦いができた。今、世界でも多分注目されてる大久保と長友の躍進がここから始まった。

そして迎えた本番、最も大事な初戦の相手が絶不調のカメルーンだった。ここで勝ち点3を取れたので負けてもオーライの状態で迎えることができたオランダ戦でリズムを整えることに成功。で1失点だったので、昨日のデンマーク戦が引き分けでも良くなった。

引き分け狙いじゃない!勝ちに行かないと負けるぞ!ってみんなで言いながら本当に勝つという劇的なストーリーに到るまでの巡り会わせが最高だったのかなと。今思うと。

  • 岡田監督の開き直り

守備的な戦術、俊輔を外す。転機となったイングランド戦での方針転換、普通だったらかなり勇気のいる決断だったと思う。これで駄目だったら日本中から何言われるか分からない、という局面ですが、既にボロッカス言われてた岡田監督にとっては逆にヤケクソ気味に好き放題できる状況が生まれてたのかも。

あと、この「守備的」って言葉ですが、決してイコール「消極的」ではないと改めて僕は思ってます。勇気を持って体をぶつける、バランス良く動いて賢くボールを奪う、積極的な守備、見ていて思わず唸ってしまう守備というのがあるという事を日本代表は見せてくれています。

  • 本田はいいヤツ

「力を合わせて」、「チーム一丸となって」僕たちの大好きな言葉ですがなかなか実践しようと思うと難しい。大人になると。

一生懸命やればやるほど、どうしても合う人、合わない人がでてくる。仲良しグループ、悪く言うと派閥のような物ができてきてしまう。陰口言うヤツもでてきたり、揚げ足を取るヤツもでてきたりする。

ところが今回のチームはレベルの高い選手達が本当に良くまとまっている。それはその中心に「自然と」本田圭佑がいるからだと思う。不慣れなポジションでの献身的なポストプレー、大事な場面での得点などでチーム最高のプレーをしている彼ですが、その言葉がまたいいです。以前から歯に衣着せぬ発言は有名でしたけど、その一方で実は人格者ですね彼は。

岡崎にアシストした場面の話とか「(グループリーグ突破ぐらいでは)まだ満足できないですね!」って発言とかさらっと言えるところが素晴らしい。

ここ何年間かの上手い日本人選手って、どこか皮肉っぽかったり、オタクっぽかったり、無理して中心選手っぽく振舞おうとしたりする感じだったように思うけど、彼はそういう所を感じないカズ以来の選手ですね。


決勝トーナメントが本当に楽しみです。日本のサッカーが進化する瞬間をリアルタイムで体験しているようなこんな感覚は初めて。


デンマークなんて僕が高校の時、デンマーク代表のレプリカジャージを着て練習してたような、そんな存在だったのに。近い将来、デンマークの高校生が本田圭佑に憧れて日本代表のユニフォーム着るようになったりしてくれたら嬉しいと思う。